2026年10月19日月曜日

【映画】「ヒンド・ラジャブの声」The Voice of Hind Rajab

  今日午後、「ヒンド・ラジャブの声」を観にいきました。ネットで予告編を見ていたので、ひょっとしたら涙もろいわたしは、泣いてしまうのではないかと思っていました。しかし、泣くことはありませんでした。しかし上映中、ずっと緊張していました。

 ヒンド・ラジャブは、幸福幼稚園の蝶々組の女の子です。親戚の人たちと車に乗っていたところを、イスラエル軍の戦車などに攻撃され、同乗者は亡くなりましたが、彼女だけが生き残っていました。

 赤新月社のスタッフは、ヒンド・ラジャブと電話を介してずっと会話をしていました。生きているあいだは。

 ヒンド・ラジャブは、「たすけて」、「むかえにきて」と何度も、何度も繰り返していました。

 赤新月社のスタッフは、何とか助け出そうとしますが、しかしパレスチナの人たちを同じ人間だとはまったく思っていないイスラエル兵たちは、パレスチナの人びとを殺すことに何の抵抗感もありません。救出のために救急車を派遣しても、そのスタッフさえ殺されることが普通なのです。すでに多くのスタッフが、イスラエル軍兵士によって殺されています。殺されない保証を獲得しなければ、簡単に救急車を派遣するわけにはいきません。赤新月社のスタッフは、何とか安全に救急車を現場に派遣しようと、長時間努力します。やっと保証を獲得し、救急車を派遣するのですが、現場の近くまで行けたのですが、しかし救急車はイスラエル軍兵士により攻撃され、スタッフは殺されました。

 そしてヒンド・ラジャブも殺されました。彼女は、ずっと、ずっと「たすけて」、「むかえにきて」と救出を求めていました。

  最後にヒンド・ラジャブが最期まで救出を求め乗っていた車が映し出されました。無数の弾丸が浴びせられ、おそらく、イスラエル軍兵士は、ためらうことなく、また笑いながら、銃弾など残酷な兵器でヒンド・ラジャブの声を永遠に消したのでしょう。

 映画は、観る者の感情を揺さぶるのではなく、起こったことを凝視し、それを理性的に認識するように求めていたように思います。救出を試みる赤新月社のスタッフは、当然ですが、救出できない現実に大きな怒りと悲しみを最大限に表していました。その怒りと悲しみが、実際に起きた事実、ヒンド・ラジャブがイスラエル軍兵士によって殺された事実と相まって、観る者に、あなたはどう応答しますかと迫ってきました。

 わたしは、ヒンド・ラジャブの「たすけて」、「むかえにきて」という声に、きちんと応答していこうと思います。 

 

 This afternoon, I went to see *The Voice of Hind Rajab*. Since I’d seen the trailer online, I thought I—being the crybaby that I am—might end up crying. However, I didn’t cry. Still, I was on edge the entire time the movie was playing.

 Hind Rajab is a girl in the Butterfly Class at Happy Kindergarten. While riding in a car with her relatives, they were attacked by Israeli military tanks and other vehicles; all the other passengers died, but she was the only one who survived.

 Staff members from the Red Crescent Society spoke with Hind Rajab over the phone the entire time—as long as she was alive.

 Hind Rajab repeated “Help me” and “Come get me” over and over again.

 Red Crescent staff tried their best to rescue her, but Israeli soldiers—who do not view Palestinians as fellow human beings at all—have no qualms about killing them. Even when an ambulance is dispatched for a rescue, it is common for the staff members themselves to be killed. Many staff members have already been killed by Israeli soldiers. Without a guarantee that they won’t be killed, they cannot simply send an ambulance. The Red Crescent staff worked for hours trying to safely dispatch an ambulance to the scene. They finally secured a guarantee and sent the ambulance; it managed to get close to the scene, but then it was attacked by Israeli soldiers, and the staff were killed.

 And Hind Rajab was also killed. She had been pleading for rescue, repeating over and over, “Help me,” “Come get me.”


  Finally, the film showed the car Hind Rajab had been riding in as she pleaded for rescue until her very last moment. It was riddled with countless bullets; likely, the Israeli soldiers—without hesitation and perhaps even laughing—silenced Hind Rajab’s voice forever with cruel weapons like bullets.

 I felt that the film did not seek to stir the viewer’s emotions, but rather to make us stare intently at what had happened and recognize it rationally. The Red Crescent staff attempting the rescue, naturally, expressed their immense anger and grief at the reality that they could not save her to the fullest extent. That anger and sorrow, combined with the actual facts—the fact that Hind Rajab was killed by Israeli soldiers—compelled the viewer to ask: “How will you respond?”

 I intend to respond properly to Hind Rajab’s cries of “Help me” and “Come get me.”

Translated with DeepL.com (free version)

 

 

2026年10月18日日曜日

イスラエルの野望 Israel's Ambitions

  ユダヤ人が多く住み、ユダヤ人が政権を掌握しているイスラエル国家は、何を求めているのでしょうか。はっきりとしてきたのは、ガザからパレスチナ人を放逐(皆殺しに?)して、イスラエルが完全にパレスチナを支配することを狙っているということです。

 韓国のハンギョレ新聞が、こういう記事を載せています。 

  米国のトランプ大統領がガザ再建のために今年初めに発足させた組織としてガザ平和委員会があります。それは、

 トランプ大統領自身が終身議長を務め、娘婿のジャレッド・クシュナー氏が執行理事に就いている。先月、同委員会は今後6カ月間にわたり24億5000万ドル(約3900億円)を投入し、ガザ再建の基盤を築く構想を発表した。また、10年間で世界各国から710億ドル(約11兆円)を調達し、住宅を復旧させ、上下水道・電気などの生活インフラを整備する計画だ。地中海沿岸にはリゾート地も建設される。

 というものです。 

 その前哨基地建設事業が、イスラエル国家によってストップさせられているというのです。

 そればかりか、「イスラエル軍は昨年10月、トランプ大統領の仲介によりパレスチナ武装組織「ハマス」と停戦した後も、ガザ地区への爆撃を繰り返している。15日には、イスラエルのドローンがガザ市北部のサフタウィ通りを歩いていた人々を襲い、1人が死亡、数人が負傷したとアルジャジーラが報じた。ガザでは停戦後、これまでにイスラエルの攻撃により1400人以上が死亡した。」という記事を読めば、イスラエルの野望がほぼ予想できます。

 イスラエル国家建設時に、パレスチナ住民を恐怖の状況化に追い込んで避難させ、そのあとにユダヤ人たちがやってきて、ここは「無住」だということから、家屋を占拠したという歴史を振り返ると、彼らの残忍な野望が予測できるというものです。

 [追記あり]

 

What is the State of Israel—a country with a large Jewish population and a Jewish-led government—seeking to achieve? What has become clear is that it aims to expel (or perhaps exterminate?) the Palestinians from Gaza so that Israel can establish complete control over Palestine.

 South Korea’s Hankyoreh newspaper published an article to this effect.

 The Gaza Peace Commission is an organization launched by U.S. President Trump earlier this year to rebuild Gaza. In it,

 President Trump himself serves as chairman for life, and his son-in-law, Jared Kushner, serves as executive director. Last month, the committee announced a plan to invest $2.45 billion (approximately 390 billion yen) over the next six months to lay the groundwork for Gaza’s reconstruction. It also plans to raise $71 billion (approximately 11 trillion yen) from countries around the world over the next 10 years to restore housing and develop essential infrastructure such as water, sewage, and electricity. A resort area will also be built along the Mediterranean coast.

 That is the gist of it.

It is reported that the Israeli government has halted this project to build a forward operating base.

Not only that, but “even after reaching a ceasefire with the Palestinian militant group Hamas last October through the mediation of President Trump, the Israeli military has continued to carry out repeated airstrikes on the Gaza Strip.” On the 15th, Al Jazeera reported that an Israeli drone attacked people walking along Saftawi Street in northern Gaza City, killing one person and injuring several others. Since the ceasefire, more than 1,400 people have been killed in Gaza by Israeli attacks.” Reading this article, one can almost predict Israel’s ambitions.

 If we look back at history—specifically, how during the establishment of the State of Israel, Palestinian residents were terrorized into fleeing, after which Jews arrived and seized their homes on the grounds that the area was “uninhabited”—we can foresee their brutal ambitions.

Translated with DeepL.com (free version)

  また共同通信が本日報じた記事を掲載するが、ヨルダン川西岸においても、ユダヤ人入植者がパレスチナ人を襲撃したり、他国の外交官を襲撃したりしている。ヨルダン川西岸地区からも、パレスチナ人を放逐しようとしている。

  I am also posting an article reported by Kyodo News today, which states that in the West Bank as well, Jewish settlers are attacking Palestinians and diplomats from other countries. There are also efforts to expel Palestinians from the West Bank.

 共同通信の配信記事

イスラエルが占領するヨルダン川西岸で17日、暴徒化したユダヤ人入植者が現地を視察に訪れていた欧州の外交官らを襲撃した。負傷者もいるという。イスラエルメディアが伝えた。西岸では、収穫期を迎えたオリーブを摘むパレスチナ住民に対する入植者の暴力が深刻化しており、住民の支援者やメディア関係者らも被害に遭っている。

 イスラエルに対する各国の非難が高まるのは必至だ。ネタニヤフ首相はX(旧ツイッター)に「外交官への暴力は容認できない」としつつ「裏付ける証拠が求められる」と記した。外交官らについて、衝突が起きたことがある地域にイスラエル軍と事前調整せずに入ったとして批判した。

 イスラエル紙ハーレツによると、訪問団はポーランド、ベルギー、フランスの当局者ら。キリスト教の村タイベを車で訪れていたところ、棍棒を持った覆面姿の入植者複数人が現れ、車両の窓ガラスを割ったり、訪問団の一人を地面に押し倒したりした。

 On the 17th, in the Israeli-occupied West Bank, a mob of Jewish settlers attacked European diplomats who were visiting the area on an inspection tour. According to Israeli media reports, there were injuries. In the West Bank, violence by settlers against Palestinian residents picking olives during the harvest season has been escalating, and supporters of the residents as well as media personnel have also been targeted.

 It is inevitable that international condemnation of Israel will intensify. Prime Minister Netanyahu posted on X (formerly Twitter), stating, “Violence against diplomats is unacceptable,” while also noting, “Substantiating evidence is required.” He criticized the diplomats for entering an area where clashes had previously occurred without prior coordination with the Israeli military.

 According to the Israeli newspaper Haaretz, the delegation consisted of officials from Poland, Belgium, and France. While visiting the Christian village of Taybeh by car, several masked settlers armed with clubs appeared, smashed the vehicle’s windows, and pushed one member of the delegation to the ground.

 

 

 

 

2026年10月16日金曜日

【本】春名幹男『日米 謀略の裏面史』(文春新書)

  アメリカへの隷属をずっと続けている日本。それを、戦後推進してきた自由民主党。日本が損をしても、アメリカに媚びを売り続ける人びとがいて、彼らが日本の政治権力を握っています。彼らはよく「国益」ということばを口にしますが、彼らは日本国(民)のことよりも、アメリカのご機嫌を伺い、そのことによって得られる「私益」を拡充することのために動いています。もちろん、そのようなことは公になっては困りますから、秘密裏にアメリカと交渉し、表に出ないようにしています。

 日本国は、そうした秘密を何十年経過してもオモテに出しませんから、アメリカの情報を探るしかありません。アメリカにとっての日本国は、命令通りに動く忠犬のようなものですから、過去の秘密がバレてもどうってことはありません。

 したがって、日米関係を正確に認識するためには、アメリカに行って過去の秘密文書をさがし出すことが必要となります。著者の春名幹男さんはそのようにして、いろいろな情報を獲得してきました。この著者がかつて著した『秘密のファイル CIAの対日工作』(共同通信社、新潮文庫)もわたしは読みましたが、日米戦争が終わり、アメリカは日本を自由自在に操るべくCIAのエージェントを送り込み、様々な工作をしました。

 さて本書ですが、日米の歴史を、ペリー来航期から書いています。そこにはジョン万次郎も登場しますが、わたしの関心は戦後ですから、戦後に起きたことのみを簡単に紹介します。

 紹介しなければならないのは、やはり現在の高市政権の政治をつくりだした安倍晋三、その安倍がもっとも影響を受けた祖父・岸信介について書かざるを得ません。第14章には「岸信介から始まる「親米」の系譜」です。書名は忘れましたが、岸がCIAのコードネームを持っていた、戦犯として巣鴨プリズンにいた岸が釈放されたのは、CIAとの関係ができたからだということでした。

 GHQ内部にG2という組織がありました。徹底した反共主義者のウィロビーを中心に、日本国内で諜報活動をしていました。岸はそのG2とつながり、アメリカの戦略に沿った活動をしていました。岸が首相となって東南アジア歴訪をしましたが、それもアメリカの戦略でした。また日本の1958年の選挙時に、アメリカは億単位の秘密資金を岸に渡したそうです。また騎士の弟・佐藤栄作にも、1959年の参議院議員選挙の際にも渡したとのことです。

 さらに、1960年にはCIAの工作により、日本社会党から民主社会党が分離しましたが、その背後にCIAが資金を提供していたとのこと。民主社会党は、現在の国民民主党の源流の政党です。

 日本の歴代の首相で、アメリカの言いなりにならず、独自の政治を進めたのは田中角栄でした。ロッキード事件で、超法規的にアメリカの資料が裁判で証拠資料となり、田中は有罪になりましたが、その背後にアメリカがありました。

 もうひとつ、いま、台湾の半導体が世界で大きなシェアを抱えていますが、かつて日本の半導体が繁栄を極めていた時期がありました。1985年の企業別半導体売り上げ順位は、第一位NEC、第二位日立製作所、第三位東芝という状況でした。国別では日本が46%のシェアでした。アメリカの半導体メーカーはそれを潰そうと、レーガン政権を通して日本に圧力をかけ、日本の競争力を失わせることをしました。日本政府は、アメリカの圧力を受け入れたのです。

 本書には、そうした事例をたくさんあげて、アメリカの圧力に唯々諾々と従った自由民主党政府の対応が記されています。

 戦後日本の日米関係を、アメリカの「謀略」を通して見つめることも、現在の日本にとっては必要なことでしょう。日本国の自立性を少しでも高め、対米隷属から脱していかないと、日本は今後もアメリカの餌食になり続けるからです。

 

2026年10月14日水曜日

「交戦状態こそが「健康」であるはずの戦争国家アメリカ」"America of War, which should be "healthy"

  タイトルにあげた「交戦状態こそが「健康」であるはずの戦争国家アメリカ」は、『世界』11月号の「戦争国家アメリカの平和」(阿部幸大)という連載記事に記されていたものです。わたしの認識と合致するので、使用させてもらいました。

 とにかく、第二次世界大戦以降、アメリカは世界各地に軍事基地をもち、たくさんの戦争や謀略に関与してきました。それを記したウイリアム・ブルム『アメリカの国家犯罪全書』(作品社)という本があるくらいです。 これは、ROGUE STATE という本の翻訳本です。

 さて、韓国の「ハンギョレ新聞」のサイトで有益な記事を見つけ出しました。「トランプの虚言、そこに意味を見出すには人生は短すぎる」というコラムです。そこでは、ABOUT TWO WEEKS というサイトを紹介しています。そのサイトは、トランプの虚言を動画付きで紹介しているのです。

 その内容ですが、ハンギョレ新聞記事をそのまま紹介します。

 「我々は4~5週を意図している」(3月1日)、「4~5週を予想しているが、我々にはもっと長くやる能力がある」(3月2日)、「おそらく2週間、おそらく数日」(3月31日)、「我々は妥結に非常に近づいている」(4月16日)、「ホルムズ海峡はすぐに開かれるだろう」(6月9日)、「彼らは交渉の妥結を非常に切望している」(7月8日)、「文字通り明日ごろ」(8月3日)、「すぐに実現するだろう」(8月6日)、「我々はすでに勝利した」(9月2日)、「この戦争は選挙後、非常に迅速に終わるだろう」(9月2日)、「中間選挙前に。非常にすぐ。見ていろ、ただ見守っていろ」(9月16日)…

 しかし 結局まだ終わっていないのです。トランプ大統領には虚言癖があるようです。

 トランプ大統領がどんなことを話したか、ハンギョレ新聞の記事にはいくつか紹介されています。

 2025年5月15日にサウジアラビアのリヤドを訪問した際の演説で、米国が中東などで自らの価値観を実現しようとして戦争にまで及んだことを批判した。彼は「(米国保守陣営の)いわゆる国家建設者たちは、築いた国よりもはるかに多くの国を破壊してきた。干渉主義者たちは自分たちですら理解できない複雑な社会に干渉した」と非難した。

 このようなことを話したあと、6月には、アメリカはイスラエルと一緒にイラン攻撃(「十二日間戦争」)を開始しました。 

 世界は、トランプ大統領の奇怪な言動に振り回されています。

 わたしは、アメリカ国民に、トランプ大統領を何とかしてほしいとお願いしたいくらいです。 

 The title "America of War, which should be "healthy" because of the state of engagement, was written in a serial article called "War State America Peace" (Kodai Abe) in the November issue of "World". Because it matched my understanding, I was allowed to use it.

 Anyway, since World War II, the United States has military bases around the world and has been involved in many wars and plots. There is a book called William Blum's "America's State Crimes" (Work Company) that describes it. This is a translation of the book called ROGUE STATE.

 Well, I found a useful article on the site of the Korean "Hankyoreh newspaper" " It's too short a lifetime to find meaning in Trump's lies." Here is a website called About Two Weeks: The site introduces Trump's lies with a video.

 In that case, I will introduce the Hankyoreh newspaper(KOREA) article as it is.

 "We are planning four to five weeks" (March 1), "We are anticipating 4-5 weeks, but we have the capacity to do longer" (March 2), "Perhaps two weeks, probably a few days" (March 31st), "We are very close to concluding" (April 16th), "The Strait of Hormuz will be opened soon" (June 9th), "They are very eager to conclude the negotiations" (July 8th), "Sixty-three days" (August 3) " (August 3) " (August 3) " (August 3) " (August 3) " (August 3) " (August 3) " (August 3) " (August 3) " (August 3) " (August 6th) " (August 6) " Very soon. Just look at me, just watch out.” – September 16th

 But in the end, it’s not over yet. President Trump seems to have a habit of lying.

 There are several articles in the Hankyoreh newspaper that President Trump talked about.

 In his speech during his visit to Riyadh, Saudi Arabia, on May 15, 2025, he criticized the U.S. for extending its war to the Middle East and elsewhere in its efforts to realize its values. “The so-called builders of the U.S. conservatives have destroyed far more countries than they built. The interventionists interfered in a complex society that they could not even understand.”

 In June, the United States, together with Israel, launched an attack on Iran (the “Twelve-Day War”). 

 The world is being shaken by President Trump's bizarre words and actions.

 I would like to ask the American people to do something about President Trump.

『地平』と『世界』

  教養ということばが死に瀕しているのではないかと思います。最近、わたしの脳を刺激する情報が来なくなっています。とくに他者との会話の中で、本の話し、音楽や美術など、文化や教養に関わることが消えています。そういうことが、会話の中に出てこないのです。生きていく上で、教養は直接必要というわけではありません。人は、食べて、寝て、働くことによる収入があれば、生きていくことが出来ます。それ以外はなければなくてもよいのです。

 でもわたしは、それでは生きていけません。だから、文化・教養に関する知識を、雑誌や書籍から得ています。わたしは、若い人々に、「知的沙漠に身を置くな」としばしば語りかけていました。

 高校生の頃、M君がクラスにいました(彼はのちに大学教授となり、同時に作家にもなりました。)。彼はすごい読書家で、放課後、彼を囲んで本の話しをしました。集まってきた友人たちは、昨晩読んだ本のことを語り合いました。その語らいのなかで刺激を受け、学校からの帰途、書店により興味をもった本を購入して帰りました。いまも、当時買った本が書庫に置かれています。 

 わたしは、M君が大学のHPに寄せたこのことばは、真理だと思っています。

 時代を生き抜く総合的な知識や知恵は、活字媒体によって読解力や想像力を磨くことで養われると信じています。

 M君も、 「学生たちの変遷を見ていると、活字離れが進み、活字への抵抗感が強まっていると感じるのは教育者として残念です。」と語っていますが、学生たちだけではなく、大人たちも活字から離れているようです。

 日本の近現代史について知りたいということから、今年春から、近現代史の読書会に顧問として参加していますが、その参加者ですらあまり本を読んでいないことに驚きました。参加者のひとりから講演を依頼され、今月11日に話しましたが、レジメにはたくさんの書籍を並べました。

 ところで、わたしは、月刊誌『地平』(地平社)と『世界』(岩波書店)を定期購読しています。読み比べて、前者は現在の政治課題に関する論稿がほとんどで、文化・教養に関するものはあまりありません。後者は、政治課題だけではなく、幅広い論稿が掲載されています。わたしは、後者の方が好みです。

 『世界』からひとつ紹介します。若林恵さんの連載「午前1時のメディアタイムズ」です。11月号には、「ドリー・パートンと歌の政治」が掲載されていました。実を言いますと、わたしはドリー・パートンを知りませんでした。彼女はカントリーミュージック界を代表するシンガーソングライターで、今年80歳で亡くなられたのこと。Apple Musicで、ドリーの歌を初めて聴きました。

  そしてここには、ドリーともうひとりジョニー・キャッシュのことが書かれています。このふたりの政治の関わり方を紹介します。ふたりとも、「共同体の外に身を置くことで、ドリーやキャッシュの歌は、選挙の政治とは異なる、音楽に固有の政治の空間を確保した。オーディエンスは、そこでは、「選挙民」としてではなく、曖昧で多面的な「ピープル=民衆」、つまり党派に切り分けられてしまう前の人間として歌の政治に向き合うことができる。」と記されています。そしてこう書いています。

選挙政治は線を引く。賛成か反対か。勝つか負けるか。選挙や投票は軽んじられるべきではないが、といって人間の経験のすべてが、党派が引いた線のなかに収まるわけはない。人の心や人生ははるかに複雑だ。・・・・・音楽には音楽にしか束ねることのできない政治の領土がある。それを選挙と党派の政治のなかだけに回収してしまえば、音楽だけでなく、政治そのものの多様性を奪い、貧しくしてしまう。 

 若林さんの文に、大いに感動しました。 市民運動のなかで、「党派」の方々とのつきあいで疲労を感じてきたからこそ、この指摘がこころに刺さります。そして、別の「政治の領土」があることに気づかせてくれました。

そう、we are the people.なのです。

  

2026年10月13日火曜日

メディアの衰退

  『週刊東洋経済』という週刊誌を久しぶりに購入しました。「オールドメディアの岐路」という特集があったからです。

 わたしはデジタル化に抗いながら生きています。基本的に、ネットで何かを購入する場合はクレジットカードで決済しますが、それ以外は現金で支払います。また連絡する必要がある場合、できるだけ郵便(絵はがき)をつかいます。紙の文化が好きだからです。

 さて、オールドメディアというと、新聞、雑誌、テレビ、ラジオということになりますが、これら全てが退潮傾向にあるということです。同誌の特集に、メディアへの総接触時間割合の表がありました。一番多いのがスマホ(携帯)で、次がテレビ、パソコン、タブレット端末、ラジオ、新聞、雑誌という順になります。

 わたしの場合は、雑誌(月刊誌を3誌、週刊誌を1誌購読しています)、新聞、パソコン、スマホという順になります。テレビは見ませんし、ラジオもほとんど聴きません。もしここに書籍が入るなら、雑誌と書籍が同等になるでしょう。いずれにしても、紙媒体が主になっています。 

 パソコンやスマホで新聞や雑誌、書籍を読むという人が多くなっているといいますが、わたしの場合は、紙でないと書かれていることを理解することが難しく、書かれていることをもとに思考をめぐらすということができないのです。また読むときは、線を引いたり印をつけたり、付箋をはったりして読んでいきますから、紙がもっとも便利なのです。

 また新聞の購読者数が大きく減っています。わたしの住むところでも、新聞を購読している人は減りました。十数軒ありますが、そのうち3軒だけが購読しています。

 わたしは新聞に対して批判的なことを書いていますが、それは期待感もあるからであって、やはり新聞は購読していた方がよいと思っています。テレビはもう報道機関としての役割はほとんどなくなっていますが、新聞はまだまだその機能を果たしています。とりわけ地方政府(地方自治体)の行政に対する監視機能は、新聞が果たしていますから、もし新聞が消えてしまったら、行政機関はかってなことをしていくことでしょう。アメリカでは地方紙がなくなり、報道機関がないところが増えているようです。 

 新聞を購読するということは、市民が多少の出費をして、行政を監視するとともに、森羅万象についての情報を市民が獲得するということでもあり、それは公共的なことでもあります。 

 SNSからしっかりとした情報を獲得することが難しい状態となっています。SNSに依存しないで、新聞等からの情報の方が、より信頼できると、わたしは思っています。

 

 

2026年10月12日月曜日

岡林信康のこと New Album by Nobuyasu Okabayashi

  高校生の頃、岡林信康の歌をよく聴いていました。彼の歌の中でもっとも好きなものは、「友よ」でした。「友よ 夜明けまえの闇の中で 友よ 戦いの炎を燃やせ 夜明けは近い 夜明けは近い・・・・・・」

 わたしの前途には、明るい未来があり、自分自身が動くことにより、未来はより明るく、素晴らしいものになる、という思いがありました。

 今日の共同通信社のHP(47リポーターズ)をみたら、岡林信康が新譜を出したとのこと。彼は80歳だということです。75歳の時にだした「復活の朝」にも、みずからの死を意識した歌があったから、今度の新譜はもっと死を意識していることでしょう。

 ユーチューブで、TBS「報道特集」の「不老不死」をめざす人びとを取材した番組がありました。アメリカでの取材でしたが、アメリカでは、不老不死、若返りを求めて多くの人が努力しているそうです。もちろんそのためには、ばく大なカネが必要となります。 

 わたしは思います。「不老不死」はいらないな、と。すでに、わたしが懇意にしていた歴史研究者は、ほとんど亡くなられています。手紙や電話などでいろいろな話しをしました。でも今はそれができません。とてもさびしいことです。

 たとえわたしが大金を投入して「不老不死」、いやすごく長寿になったとしても、親しくしていた人びとも、母親などの家族も、いなくなっています。

 わたしはその時がきたら、素直にあの世へと旅立っていくつもりです。そのとき、わたしが示す感情の一つは、感謝です。ありがとう、多くの人びとに世話になりました、このように生きることが出来たことを、こころから感謝します、と。

 もうひとつの感情は、謝罪です。最近の気候変動で、ここ数年、夏の猛暑が襲いかかってきています。この気候変動は、石油などを消費して二酸化炭素などを排出し、地球を温暖化させてきた人間がうみだしたものです。わたしもまた、自動車に乗って二酸化炭素を排出してきました。生きてきた時代の便利さの上に、わたしは生きてきました。自然を破壊してごめんなさい。また今や、世界各地で戦争が行われ、人びとが殺され、傷ついています。わたしは、若い頃から、反戦の意志をもって生きてきました。でも、戦争をなくすことはできませんでした。ごめんなさい。

 岡林信康も、従容として死の世界へと旅立っていくのでしょう。そのつもりで新譜をだしたのだと思います。

 とはいえ、わたしも、岡林信康も、まだ生きていきます。こんなヒドイ時代を残してあの世に旅立っていく、それはたいへん申し訳ないことだからです。 

 

 When I was in high school, I often listened to the songs of Nobuyasu Okabayashi. One of his favorite songs was "Friends." “Friend, in the darkness before the dawn, my friend, burn the flames of war, the dawn is near, the dawn is near.”

 I had the hope that there was a bright future in my future, and that my own movement would make the future brighter and brighter and more wonderful.

 According to today's Kyodo News agency's website (47Reporters), Nobuyasu Okabayashi released a new album. It means he is eighty years old. In "Morning of the Resurrection" at the age of seventy-five, there was a song that was conscious of his own death, so the new album will be more conscious of death.

 On YouTube, there was a program that covered people aiming for "Immortality" in the TBS "News Report Special Feature". It was an interview in the United States, but in the United States, it seems that many people are working hard to find immortality and rejuvenation. Of course, for that, you’ll need a lot of money. 

 I think so." I don’t want immortality.” Most of the historical researchers I have been close to have died. We talked a lot about letters and phone calls. But I can't do that now. It's a very lonely thing.

 Even if I invest a lot of money and become immortal, or even if I have a very long life, the people who were close to me and my mother and other family members are gone.

 When that time comes, I will go straight to the next world. One of the emotions I show is gratitude. Thank you, I have been taken care of by many people, and I am grateful that I was able to live like this.

 Another emotion is an apology. Recent climate change has been stymied by the summer heatwaves in recent years. This climate change is caused by people who have consumed oil and other materials to emit carbon dioxide and other materials, and have warmed the earth. I also got in the car and emitted carbon dioxide. On the convenience of the times I have lived, I have lived. I'm sorry for destroying nature. There are now wars all over the world, killing and hurting people. From a young age, I have lived with an anti-war will. But we couldn’t lose the war. I'm sorry.

 Nobuyasu Okabayashi will also travel to the world of death as a follow-up. I think I made a new album with that in mind.

 However, I, too, will still be alive. I am so sorry that I left such a terrible time and travel to the afterlife.