「政治改革」、「政治改革」と政治学者を先頭に、またマスコミも、またそれに煽られた政党関係者(当時の社会党)は政権交代のために小選挙区制にしなければだめだ、金権政治をなくすためには小選挙区制にしなければならない、というように、小選挙区制にすれば色々な問題が解決するかのように言われていた時期があった。しかし、今回の選挙に見られるように、小選挙区制というものがいかに民意を踏みにじる選挙制度であるかということが白日のもとに晒された。
雑誌『地平』のインタビューで、政治学者の中野晃一さんは、あの当時小選挙区制導入に反対した政治学者のひとりであるが、次のように語っている。
「長期的に見れば、かつて「政治改革」といって旗を振った人たちがリベラル側の政治学者などにもいたわけですが、そこで追求されていたことは何も実現していません。残酷なほどに、何一つ実現できていないわけです。二大政党制にしても、アカウンタビリティが果たされる政治にしても、いわゆるマニフェスト選挙みたいなものにしても、まして本来のスタート地点だったはずの金権政治の打破という問題にしても。場合によっては、55年体制の時よりも悪くなっているのが実態で、悪い形で完成を見たのが今回の選挙です。
自民党は小選挙区では約25%の絶対得票率で85%ぐらいの議席をとっています。これは全く合理的な説明ができないものです。絶対得票率ではなく相対得票率をとっても、半分もいかない得票で8割強の議席なので、「上げ底」にもほどがある。」
「リベラル側の政治学者」、あるいは小選挙区制導入によって少数政党となった社会党から、反省や自己批判を聞いたことがない。とりわけ山口二郎という政治学者、あの時旗を振って注目を浴びていたひとりだ。
時に、平和を求め、民主的な発言をしている政党や人間が、「現実主義」的に、自由民主党と同じことを言うようになることがある。
今回の選挙でも、公明党と合体した立憲民主党、選挙の直前に、自民党の政策を追認することを言っていた。
立憲民主党が公明党と合体したことで、立憲民主党も自由民主党と同じ道を歩くことを公然化した。自由民主党、国民民主党、立憲民主党、日本維新の会、参政党などはほとんど同じである。今や、平和と民主主義を主張する政党は、れいわ新選組と日本共産党、そして社会民主党くらいか。
「現実主義」という現状肯定路線を、多くの人びとが支持しているようにみえる。
この状態が、維新以降の近代日本がつくりあげた日本の国ということである。
しかし今、現在「金子文子 何が私をこうさせたか」という映画が上映されているが、まさに私たちには、金子文子や大杉栄、伊藤野枝らの生き方が示されているといってよいのではないか。
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