2026年9月13日日曜日

「能ある鷹」

  仕事を一緒にやったりした歴史学者から学んだことがいくつかある。研究内容だけではなく、他者との関わりのなかで常に謙虚であるという姿勢である。交流のあった歴史学者は、すでに研究業績もあり、研究者としての地位も確立していた。でも、その人たちは、知識も研究実績もほとんどないわたしに対しても、面倒くさがらずに教えてくれ、また分け隔てない会話をしていただいた。

 もうこの人たちは皆亡くなられたが、そこで学んだこと、まさに「能ある鷹は爪を隠す」であり、「爪」を隠さない人は、一定の業績があっても「能」力は高くない、ということである。

 これは普遍的な真理であるとわたしは思っている。

 自慢したり、ハッタリを嚙ましたり、知ったかぶりをする人は、能力は高くない、ということである。

  最近、しかし、そういう人物が、政界を始め、増えているように思う。そういう能力の低い人は、人間関係に於いて、タテ関係を重視する。上に弱く、自分よりなんらかの点で「低い」と思われる人には、強くあたる。

 だが、能力ある人のなかに、タテ関係を見ることはない。どのような人間に対しても、平等に、同じように接する。もちろん、最低の礼儀は尽くすから、ことばは変えたりするが、基本的には対等につきあう。 

 年齢を重ねたわたしは、対等につきあえない人とは、もうすでに関係を切っている。疲れる人とはつきあわない。

 「能ある鷹」は、常に勉強をしている。だから、そういう人からは、学ぶことが多い。人生死ぬまで勉強であるから、この歳になったら「能ある鷹」とつきあうしかない。もう時間がないからでもある。

 能力もないのに「爪 」をかざし続ける者が力を持つと大変なことになる。今の時代がそうだ。

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