2026年2月25日水曜日

本を読むこと

  全国大学生活協同組合連合会が学生の読書時間、書籍費の調査を行い、その結果が報じられている。

 一ヶ月の書籍費は1000円以下、読書時間も0分が半分以上で、平均読書時間は約1時間弱という結果である。そうだろうなと思う。電車に乗っていても、若者たちはスマホの画面を見つめているだけ、本や新聞を読んでいる人にはほとんど会わない。

 わたしは、学生時代、書籍費を捻出するために、できうるかぎり食費を抑えていた。今も、時間があれば本ばかり読んでいる。社会のことを理解するうえで、書籍はもっとも重要な手段である。SNSは言うまでもなく、テレビや新聞だけでは絶対に理解できない。とりわけ1990年代以降の、暴力的で、私たちの生活を根柢から崩壊させようとする資本主義(新自由主義)の実態や狙いを理解する上では、書物は必須である。

 なぜ学生が本を読まないかというと、その大きな原因はスポーツ系の部活動にあると思う。朝から夜遅くまで、体力の限界まで練習に明け暮れている。授業時間は休憩のためにあり、実際高校の教員に尋ねれば、スポーツ系の部活動に専心している生徒たちの知識レベルは恐ろしく低い。たとえ授業を受けても、そこで学んだことは、ボールを追う中で消えていく。もちろん予習復習なんかできるわけがない。何も学ばないまま大学に進学する。有難いことに、大学入学もスポーツ推薦で可能である。また就職も、スポーツをやっていたと言うだけで入社できる会社もあるし、また金融機関でも同じである。

 部活動が、日本人の知性を大きく劣化させている。読書させないシステムが、中学校から出来上がっている。 

 若者の読書を推進するためには、中学生に「ゆとり」を保障することだ。今のような、スポーツ礼賛の時代においては、過度なスポーツが当たり前になっているが、将来的に見て、それが日本人の資質の劣化につながっていることを自覚すべきである。

 本を読むということは、考えるということでもある。考えない人びとを大量生産する日本の教育システムはおかしい。

 

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