2025年10月28日火曜日

熊の出没

  連日、クマの被害が報じられている。熊が出没している地域では、気が気ではない緊張した日々を送っていることだろう。

 野生の動物は、どこにでもいる。わたしの住むところにも、ハクビシンがいた。野生の猫がたくさんいて、整地したところや芝生の上に糞を出すため、猫を捕獲しようと近所の人が、箱罠を仕掛けた。わたしの実家の日当たりの良いところによく猫がまどろんでいる、というので、そこに仕掛けた。ところが入ったのは、ハクビシンであった。ハクビシンは、近所の天井裏に入り込んで大きな被害をもたらしたことから、地域の自治会が殺処分を依頼した。

 昨日、隣家の方から、アライグマをみかけたという話を聞いた。野生の動物が、人間が住む世界に侵出し、人びとの生活を脅かしているのだ。そのなかで、もっとも大きな被害を及ぼすのが熊ということになるだろう。熊は人を襲う。もう10人程度殺されている。

 熊が出没するニュースとともに、政治の世界でも、デマを生業とする政治団体が出没するようになり、人びとを惑わすようになった。

 ふつうの人はデマに惑わされるようなことはないのだろうが、SNSだけから情報を得ているひとたちは、惑わされる確率は高くなる。SNSは根拠なきデマや作り話などを、公的空間に投げ入れることができる。誹謗中傷も、である。匿名という身を隠す手段があるので、責任感を持たずに情報をだすことができる。 

 先日、新聞で、中高生だったか、ほとんどが本を読まなくなっているというニュースがあった。別にそれは、中高生に限らない。大人たちも読んでいないと思う。読む人はたくさん読むが、読まない人はほとんど読まない。読書の格差も拡大している。

 また新聞も読まなくなっている。新聞配達の方に尋ねたら、確かに配達する家庭は減り、そのために配達地域が拡大しているのだそうだ。購読者数が減る新聞社、危機を感じているようだ。しかし権力を監視するという本来の職務を放棄して、権力におもねるような報道をしてきたことが購読者数の減少の原因の一つであったと思うが、『東京新聞』を除いて、藩士絵するところがないようだ。

 SNSのデマに対抗しうる手段は、ないようだ。デマは、熊のように人の身体に直接危害を加えるものではないが、精神に大きな危害を与える。デマは、間接的に、人の命を奪うこともある。

 デマは、したがって、暴力そのものだ。その点で、熊と同等だ。

 デマによって一定の政治勢力が支持を広げているようだが、それは暴力によって人びとに危害を加える中ででてきた結果である。その点で、熊の出没と同じだ。

 熊に警戒するだけでなく、デマにも警戒しなければならない。いずれも、人間に対する暴力という点で軌を一にする。

 

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