2025年4月25日金曜日

コボット

  『週刊エコノミスト』の特集が「アメリカ革命2025」ということで買い求めた。今日届いて、巻頭の池谷裕二氏の「闘論席」の文を読んで、何ということかと思った。

 日本の科学技術のレベルは後退に後退を重ねている。日本の工業生産の分野で世界に売れるのは、今や車だけだ。経産省は、車と原発に期待をかけていたが、原発は電気事業者らの奢りにより大事故を起こし、原発は消え去ることとなった。さらに、それでも原発にしがみつこうとして東芝が失速して、今や中国系企業に変身した。となると車だけになるわけだが、それでは困ると思ったのか、経産省やそれとつながる経団連は今度は軍需産業で生きていこうとしているかのようだ。

 池谷氏によると、コボットというのは、「ヒトと協働しながら作業を行うロボット」、ヒューマノイドと呼ばれる人型ロボットが注目されているそうだ。その分野でトップを走るのが中国で、中国政府は2025年を「ヒューマノイド量産化元年」とし、コボット生産に積極的に取り組んでいる。主要部品の現地調達率は75%以上、今や「世界の産業用ロボット設置台数の50%以上は既に中国製」なのだそうだ。

 日本はすでに中国と競争できる位置にはない。日本政府や官僚たちは、財界と癒着し、既得権益を持った企業の利権のために、産業政策を推進してきた。その結果、今や後退、後退・・・・という状況である。

 そのような悲惨な状況があるにもかかわらず、今も、自民党、官僚、財界が三位一体となって利権まみれ、カネまみれになっている。

 こういう体質を解体しない限り、日本には未来はない。

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