実家の近所に何軒か新しい家ができた。新しい家の「庭」には樹木や草花がまったくなく、石が敷かれている。また近くの新築の家の「庭」は、同じように石が敷かれているどころか、窓がなく、外壁は黒である。
最近の新しい家は、エアコンが各部屋に備え付けられることを前提に建設されているように思われる。
わが家はさざんかの生け垣に取り囲まれ、銀木犀の樹もある。実家は槇垣根、その他にたくさんの樹が植えられている。緑に囲まれている。
しかし最近は、新築の家に緑はない。樹木の緑は、人間が生きていく上で大切なものであるにもかかわらず、である。
さて、日本は「再開発ブーム」である。とくに大都会では大胆に推進されている。日比谷公園、神宮外苑などたくさんの緑があるところから、樹木がなくなっている。
「今だけ、カネだけ、自分だけ」という新自由主義的経済政策が強行され、市民の財産である公園や道路から樹木が消されつつある。わたしは田舎に住んでいるので直接的な影響を受けるわけではないが、学生時代東京に住んでいたから、日比谷公園や神宮外苑などには何度か行っている。東京都は世界的に見ても、圧倒的に緑が少ないのに、さらに緑を削減しようとしているのである。公共性ある土地を「再開発」させることによって、巨大企業にカネ儲けをさせようとしているのである。それも自治体がそれに協力しているという情けない実態がある。
東京都民は、いったい何を考えているのだろうかと思う。
気候変動、地球温暖化が露骨に人びとに襲いかかっているのに、巨大企業やそれとつながる政治家たちが緑を破壊し、さらに温暖化を進めようとしているのだ。
アホか、というしかない。
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