2025年5月24日土曜日

【演劇】ピュアーマリー「殺しのリハーサル」

  今日は演劇を見に行った。最近は、浜松市の中心市街地に行くのは、2ヶ月に一度、演劇をみにいく時だけだ。

 さて今日は、「殺しのリハーサル」。

 一年前、劇作家アレックスの台本に基づく演劇の初日、アレックスと婚約している女優のモニカが亡くなった。モニカはその劇の主演女優であった。当初、それは自死だとされたが、アレックスは自死ではなく殺人だと疑う。そこで、一年後、アレックスはその劇に関係していた俳優らを集めた。そして彼らは演じた。演じる中で、一年前のことが浮かび上がる。

 集められた者の中で、ひとりだけ舞台関係者ではない者がいた。オーディションで集められた男は、捜査官の演技をした。もちろん、アレックスの台本に必要だったからだ。

 さて殺したのは誰か。演じる中で、殺人した者が誰か、ひとりの男に絞られていく。

 ところが、舞台が暗黒となると、ひとりの男が懐中電灯をとりだす。それはモニカの部屋の引き出しにあったものだ。なぜ彼は懐中電灯を見つけることができたのか。彼とは、捜査官の演技をした男で、舞台関係者ではなかった。

 舞台関係者の演技は、その男を犯人としてあぶりだすためのものだった。

 つまり、観劇者は、その男と同様に、アレックスとその協力者である舞台関係者にだまされたのである。

 若干わかりにくい、必然性が感じられない展開もあったが、まあ飽きずにみていられた。この劇に社会的意義はあるのかと問うなかれ。そういう劇であったということである。

 

 

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